てぃーだブログ › おきなわ 島ライフ › ◆外人住宅 › サヨナラ外人住宅

2008年12月19日

サヨナラ外人住宅

役場の職員がうちに来たのは
数ヶ月前のこと。
なんのために来たかと言うと、
おうちの立ち退きの話しをしに来ました。

サヨナラ外人住宅














実はこの外人住宅に入居したときから、もろもろの事情で、
立ち退きになる予定という話を聞いてはいました。
ただ、いつになるかは不明だったので季節が変わるたびに
「また夏を越えられたねー」なんて話していました。

そんな立ち退き事情を知っていても引っ越してきたかったほど、この家のつくり
ロケーション、そしてこの外人住宅街の町並みが好きでした。
そして、この家の何十年の歴史の最後の入居者となることに
喜びすら感じていました。

住み始めてから、
これと言って行政からも不動産屋からも話がなかったので
「もう、立ち退きなんかないんじゃなーい?」ってあっけらかんと
過ごしていました。のんびりとおおらかを足して2で割ったような
私は、隣の家の空き地を広くなった庭に侵入しては
新しい草花を見つけて楽しんでいました。
そして数ヶ月前、とうとう、役場からも立ち退きの
具体的な話、時期の提示があったワケです。

ウワサをすれば、なんとやら。
いよいよ来たなって感じ。 ちょっと他人事だった立ち退きが
実は自分事だったと実感がわいてきました。
それは、引越しをしなければいけないということへの実感ではなく
この家が「壊される」という実感。

この白い壁も
黒いタイルも
高い天井も
木の扉も
お風呂も
トイレも
窓も

カタチあるものも何もかも。

凍えるような寒い冬も
この夏の暑さも
響く声も
空気も

カタチないものも何もかも。

この家が生まれてから、いったいどれくらいの家族が
ここで暮らしてきたんだろう。
アメリカ人も日本人もいろんな人々が出たり入ったり。
しあわせとふしあわせも出たり入ったり。
サヨナラ外人住宅










来るべきその日に向けて、
今は、この家の記録を残そうとせっせせっせと
写真を撮って記録に残そうと思っています。

それにしても。
仙台から遠く離れた沖縄で立ち退き体験だなんて
社会勉強しちゃってます。 




同じカテゴリー(◆外人住宅)の記事
「福生」という街。
「福生」という街。(2010-02-16 07:45)

おわりのはじまり
おわりのはじまり(2009-01-15 09:11)

外人住宅の台風日記
外人住宅の台風日記(2008-09-12 09:45)


Posted by 岬 at 14:28 │◆外人住宅
この記事へのコメント
立ち退きってことは引っ越し費用等は保障されるんですよね?しかしせっかく外人住宅に住めたのに、もったいないですね。次もやっぱり外人住宅ですか??
Posted by ゴン at 2008年12月19日 21:37
愛着のある、自分の想い出が詰まっている場所からの変化は、とっても切なくなる。

でも、この変化が必要な時なのかもしれないし、この家の寿命なのかもしれない。

あなたなら、新しい変化を喜んで受け入れられるはず。


新たな1歩だね。

そのままで、頑張れ。
Posted by いっく at 2008年12月20日 10:18
ゴンさんへ
そうですねぇ、少しは補助が出ますけど、
好きな家から出て行くのは、ザンネンですねー。
次も外人住宅に住みたいところですが、ルームシェアも解消するので、アパートを借りちゃいますよ★

いっくさんへ
そうですね、全ての出来事には意味がある気が
します。これも、転機。何かの始まりでしょうね。
前向きに進んで、新しい発見にまた驚く日々を
楽しみにしてます
Posted by 岬 at 2008年12月20日 21:13
あいや~、期限付きだったのですね。
住み慣れた外人住宅を出ると、ますます恋しさが募りますよ(経験談)
Posted by bunbun at 2008年12月21日 05:50
bunさんへ
期限付きのおうちでした。
経験者のbunさんのコトバも重いですねぇ・・・
離れてその良さを痛感しちゃうんだろうな。
Posted by 岬 at 2008年12月22日 21:31