風が、強く吹きぬける ウークイの夜。 カーテンもひっくり返し 雲の形を変える力をもって 瞬く間に遠くの空へ運び去る。 エイサーの音が賑やかに 通りを行き過ぎる。 低い唸りをあげて風がゆく。 何も無いのに何かがありそうな夜。 見えないものへ祈りをささげる。 会ったことが無いけれど、 それでも他人じゃない人へ 想いを馳せて、祈りをささげる ナイトクルージング。 自分のルーツを想うこと、 私が私を取り戻すこと。 アイデンティティへの回帰。 年に一度の、ウークイの夜。